不動産の国庫帰属制度の記事でも少し触れましたが、この制度、なかなか田舎の山林には使いづらい制度になっています。
というのも、国に引き取ってもらう前提として、「土地の境界を明らかにしなければならない」という条件があるためです。
国としても、どこからどこまでかもわからないような土地は引き取れませんよ、ということです。
しかしながら、境界(隣の土地との境目)を明らかにするためには、測量という業務が必須になります。
都市部のきれいな土地であれば、以前に測量した際の目印(金属プレートや杭など)が「残っているケースが多く、測量し直すにしてもそこまでの費用はかかりません(とはいえ、それでも20~30万円はかかるケースがほとんどです)。
しかしながら、これが山の測量となると、その難易度はケタ違いです。
目印もなければ見通しも悪い、傾斜もあるし、なにより広い。
場合によっては現地まで車が入れない(測量機材を担いで入山する)、なんていうこともざらにあります。
そのため、山林の測量は、土地1つにつき費用が100万円を超えるようなケースも珍しくありません。
ましてや、こういった方が持っている土地は1つではないケースがほとんどです。
国に引き取ってもらうためにはこの業務がほぼ必須、と言われてしまうと、その段階で、一般の方の多くはとても利用できません。
当法人では、このような金銭的なハードルを少しでも下げてご利用頂くために、不要山林の引き取りに際しての測量は一切不要でお受けしております。