「田んぼや畑もまとめて引き取ってくれますか？」

といったご質問を頂くケースが多くあります。

これらのほとんどは、現実にはすでに農地として機能していない、いわゆる耕作放棄地であるケースが多いのですが、結論から言うと、農地の引き取りはすぐにはできません。

というのも、農地（登記簿上の地目が「田」「畑」）の場合、名義変更には農業委員会の許可が必要になるためです。

※所有者が亡くなって「相続」で名義を変える場合には許可はいりません。

日本の昔からの慣習で、農地はできるだけ農地のまま残しましょう、といったものがあるので、引き取り手が農業従事者であれば許可は出やすいのですが、そうではない（農業をやっていない）方に名義を変える場合には、ほとんど許可が出ません。

そのため、仮に現状がもはや農地ではなくなっていたとしても、登記上農地として登記されている場合は、そのまま引き取るということはできないのです。

この場合、地域の農業委員会に掛け合って頂き、農地以外（雑種地、原野、山林など）への地目の変更の許可がもらえる場合は、登記上の地目を変更した上での引き取りは可能です。

当法人で選り好みをしているわけではなく、法律上の許可が絡んでくる話になりますので、どうかご理解頂きたいと思います。